いい朝ごはんでいい1日
最近の朝ごはんには、生野菜サラダ、フルーツ入りヨーグルト、主食(パンかフルグラ)を出すようにしている。
これにT夫さんが挽きたて豆のコーヒーを淹れてくれる。
ダイニングテーブルに2人向かい合って座り、テレビを見たり、話したりしながらゆっくり食べる。
旅立つ前は、朝ごはんは食べたり食べなかったり。
2人の食べる時間もバラバラで、向かい合って食べることもなかった。
そもそもダイニングテーブルがなかったから、食事はいつもテレビとベッドの間にあるコタツで横に並んで食べていた。
今はとてもいい感じだと思う。
旅中は約1年半24時間いっしょだったから、2人でたくさんいろんな話をしたけど、その中でも「帰ったらこういう生活がしたい」という話題がかなり多かった。
食事を取るためのダイニングがあって、くつろぐためのリビングがあって、寝るためのベッドルームがある。
ダイニングにはテーブルとイスがあって、コーヒーの器具がいろいろあって、朝はこういうものを食べて…と、話すたびに具体的になっていって、ビジョンが鮮明に共有されていたので、部屋と生活はとてもスムーズに整えることができた。
ちなみに、旅中は毎日が決定の連続で、食べるにも動くにも「どうしたいか」「何をすべきか」ということを考え続けなければいけなかった。
決めるべきことは尽きないから、考え疲れてイライライして、ケンカもよくしていた。
でも、今はまったくケンカしていない。
昔は「仲が良すぎるからケンカしないのだ」と思っていたけど違った。
私たちのやさしい関係には、頭のゆとりが必要だったのだ。響きがすごく悪いけど。
そのためには、考える必要のない「お決まり」をつくるのがいい。
朝食べるものを決めたり、金曜日に掃除機をかけようと決めたり。
同じことを繰り返す日常は退屈だと思って旅に出たけど、私たちにとってなくてはならないものは日常だったのだと気付いて帰ってきた。
これからは、失って初めてアイツの大切さに気付いた…という話に共感せざるを得なくなってしまった。
とはいえ、旅は人生の輝きと言えるほど素晴らしいものだったから、またいつでも行きたいと思っている。
ただ、これからは日常を残しておくことも大切にしたい。
平日はサラダとヨーグルトにパン、休日はホットケーキ、みたいな感じにしたい。